新しい時代にも選ばれる一足であるために

日常生活が大きく変わった2020年。パンデミックがもたらしたニューノーマルな時代で、私たちが第一に取り組んだのは、生産舞台となるファクトリーの整備です。スタッフの安全を確保するために、パートごとのパネル設置はもちろん、以前から環境改善の一環として取り組んでいるダクトを増設し、工場内に循環する空気をよりクリーンに保つようにしました。またこの機会に、壁の色をオフホワイトに塗り替えたのも、ファクトリーに良い変化をもたらしたことのひとつ。視覚的にも清潔な印象を与え、スタッフがより凛とした気持ちで仕事に打ち込めるようになりました。

ライフスタイルや価値観が変化するなかで、ブランドとしてどう考え、どう繋がり、どう生きていくかがより問われるように。そんな節目にオーナー兼デザイナーのルカ・パンパニンは、「パンデミック以前も以降も、私たちのものづくりの根底にある想いは変わらない」と話します。それは、お客様の満足が得られる新しいスタイルを常に模索し、より上質な素材や高度な技術を継続的に研究すること。実直な姿勢により生み出されるデザインが、新しい風を吹き込みながら、ブランド誕生から変わらないスタイル“意志のあるベーシック”を体現したものであることも大事にしています。

コロナ禍で上質なものを求める志向が一層高まった今、「より自由に開放的に、人々は本当に必要なものだけを手にするようになる」とルカは考えます。パンプスひとつとっても肩肘張らず、負担なく履けるものを。見た目の美しさや履き心地だけでなく、履くことで心まで軽やかになるようなシューズを目指し、フィッティングのさらなる向上に力を注ぎます。さらに、2021年2月に開催したチャリティーセールでは、売り上げの一部を〈国境なき医師団〉に寄付しました。どんな時代でも輝く女性の足元にPELLICOが選ばれるように、クリエイションとともに支援を続けていきます。