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Interview
Donna per PELLICO

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INTERVIEW 神崎恵さん

INTERVIEW 野沢和香さん

外見、内面ともに、ヘルシーな魅力にあふれる野沢和香さん。モデル、ヨガインストラクターに加え、近年はファッションディレクターとして、新たなキャリアを歩み始めている。周囲の人が「会うと元気になる」と口を揃えるほど、ハッピーオーラに包まれている彼女。心身を健やかに保つために、日々心がけていることについて話を伺った。

パーソナリティを引き立てるセンシュアルなパンプス

シンプルなスタイリングからは、着る人の生き方や趣味趣向が透けて見える。カジュアルなパンツやタンクトップも、野沢さんが着るとあざとさのない色気が漂い、上品なムードに。そんなニュートラルな着こなしに、彼女の弾けるような笑顔が抜群に映える。

「メンズライクなスタイルのときに気をつけているのが、肌を見せたり、ボディラインをどこかに出したりして、女性らしさをプラスすること。このスタイリングは、男性らしいシルエットの服を丸みのある女性が着るからこそ生まれるラインが印象的で、そのアンバランス感のようなものを楽しんでいます」

メッシュのパンプスでセンシュアルに仕上げた足元も、彼女のパーソナリティを引き立てるポイント。

「普段からカジュアルなファッションが好きなので、夏は抜け感のあるサンダルを履くことが多いのですが、メッシュ素材のパンプスならコンサバになり過ぎず、軽やかさも出せるのかなって。このパンプスは程良くカジュアル感があって、それでいて女性らしさもあるから、自分らしく履けますね」

シャッター音に合わせ動くしなやかな身体は、立っていても、歩いていても全く軸がぶれない。ヒールを履いたときの美しい立ち姿や歩き方について、そのコツを尋ねてみた。

「ヒールを履くと重心がつま先に行き前傾姿勢になりやすいから、かかとに体重をかけることを意識しています。くるぶし、腰骨、肩の骨、耳までが一直線になるのが一番負荷のない立ち方。歩くときはその軸を意識しつつ、骨盤から脚を出すイメージで歩くとひざがまっすぐ伸びて、脚が長くきれいに見えると思います」

そして、何よりも“今”の価値観やライフスタイルに合った、「自分らしく立っていられる靴」であることが大事だと彼女は話す。

「若い頃は、ただ美しいというだけで靴を選んでいることもありましたが、年を重ねていくうちに、“靴を活かす”ことにプライオリティーを置くようになりました。シーズンにたとえ1回だけでも必要な靴はあるし、逆に期間は短くても毎日のように履きたくなる靴もある。その一足を“たくさん愛せるか”が、今の私の靴選びの基準です」

ネガティブな感情に気づき、許し、ともに生きていく

“パラレルワーク”という言葉が浸透するずっと以前から、モデルとヨガインストラクターを兼業していた野沢さん。ヨガを始めたきっかけは意外にも「生活のため」だったそう。

「インタビューで話すといつもガッカリされてしまうのですが、30歳を前にモデルの仕事が激減し、これでモデルと言っていいのだろうかという収入になってしまって。ちゃんと“仕事”と言えるものを探そうといろいろとやってみた結果、ヨガが自分の中で一番しっくりきたんですね。最初は身体にも良いし、社会にも良い気がするというインスピレーションから始めたのですが、実は心に一番良い効果をもたらしてくれると、経験を重ねながら気づきました」

ヨガには他のエクササイズにはないメンタルへの働きかけがあり、それは、海外の研究結果でも証明されている。

「例えば、怒りの感情を抱いたときは『I am angry』の状態になっているのだけれど、ヨガや瞑想をすると『I feel angry』と、自分を俯瞰して見られるようになるんです。自分と怒りの間に距離が生まれるというか。『I am』ではないことに気づけると、感情に翻弄されることもなくなるし、一緒に生きていくことも許せるようになる。私の人生、ヨガには本当に何度も助けてもらっています」

後編は6月23日(水)公開

リラクシーなスタイルにフラットサンダルを合わせた野沢さんが登場。ヘルシーで飾らない美しさの秘訣を深堀りします。どうぞ、お楽しみに。


野沢和香/Waka Nozawa

明るさと上品さを兼ね備えたモデルとして、ファッション誌やCM、テレビ番組などで活躍中。2007年に全米ヨガアライアンス(ヨガ指導資格)を取得し、ヨガインストラクターとしての活動をスタート。2020年には、女性向けのウェルネスブランド「HEREIAM(ヘレイアム)」を立ち上げ、ファッションディレクターとしても注目を集めている。

Instagram : @wakanozawa

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