外見、内面ともに、ヘルシーな魅力にあふれる野沢和香さん。モデル、ヨガインストラクターに加え、近年はファッションディレクターとして、新たなキャリアを歩み始めている。周囲の人が「会うと元気になる」と口を揃えるほど、ハッピーオーラに包まれている彼女。心身を健やかに保つために、日々心がけていることについて話を伺った。
Interview
Donna per PELLICO
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INTERVIEW 野沢和香さん
なりたい「私」に思いを馳せて、最後に靴を選ぶ
大胆な刺繍デザインのカフタンドレスにデニムパンツを重ねて。リラクシーな衣装を身に纏うと、持ち前のヘルシーさがより際立つ。
「サマードレスもデニムも大好きで、普段の私服に近いスタイリング。さっとかぶれるチュニックタイプのドレスはヨガウェアの上に着ることもあるし、もっと暑くなったらホットパンツに合わせることも。その時、足元にあるのが気楽に履けるフラットサンダル。このサンダルのように、上質な素材で作られていて、エレガントなデザインの一足なら、カジュアルに転び過ぎないのが嬉しいですね」
歩く、立ち止まる、座って足を組む。彼女の溌剌としたポージングを見ていると、靴は立ち居振る舞いについてくるものであり、その人らしさが表れるものであることに改めて気づかされる。
「私にとって靴は、その日演じたい自分を決める重要なアイテム。なので、気分やシーンに合わせて洋服を選んでから、一番最後に靴を決めます。コーディネートの仕上げに思いをかけて選んだ靴だからこそ、『私』という女性像とリンクするのかもしれませんね」
「ヨガよりも前に始めたサーフィンも、自分が気持ちよく生きるために続けているもののひとつ。私はつい物事を難しく考えてしまうところがあるから、時々自然の中に身を委ね、頭をリセットするようにしています。あとは、心のモヤモヤがヨガや瞑想をしても消えないときは、書く瞑想といわれている『ジャーナリング』をすることも。頭に浮かぶことを紙に書き出していくことで、自分の本当の気持ちに気づけたり、解決方法が見つかったりします」
さらに、コロナ禍で注目するようになったのが「睡眠」だという。
「最近試してよかったのが、目覚ましアラームを2段階にかける方法。1回目は起きる時刻の30分前に小さな音で、2回目は起きる時刻に大きな音で。睡眠サイクルは90分と言われていますが、明け方はその周期が30分になっているそう。朝にだるさを感じる原因は、眠りが深いときに大きな音で起こされるから。2段階でアラームをかければ、小さな音で気持ちよく起きられるか、眠りが浅いときにすっきり起きられるかのどちらかなんですね」
自分で自分の機嫌を取ることが生きるミッション
「私にとってはヨガやサーフィンですが、気軽なウォーキングでも本格的なスポーツでも、身体を動かすことは健やかな毎日を過ごすうえで欠かせないもの。ブランド名は、『私はここにいる』を意味する「HERE I AM」が由来していて、自分が今いるその場所で、より輝いてほしい。そんな思いを込めています。ブランドのフィロソフィーとともに洋服を届け、多くの女性が『身体を動かすことは楽しい』と感じてもらえるきっかけになれたら嬉しいですね」
自分がスポーツから受けた恩恵を、今度は社会に還元する。ポジティブな循環を生み出す野沢さんに、私たちは幾度となく憧れてしまう。そんな彼女がロールモデルとしている女性は誰なのだろう。
「母親ですね。母は自分の機嫌を自分で取れる人。人間社会で生きていると、機嫌の悪い人に心を乱されてしまうこともあります。相手の気持ちはどうやっても変えられないから、自分の機嫌を取っていればいい。余力があったら周りの人をケアすればよくて、自分の機嫌取りこそ、生きるうえでの一番のミッションですね」
野沢和香/Waka Nozawa
明るさと上品さを兼ね備えたモデルとして、ファッション誌やCM、テレビ番組などで活躍中。2007年に全米ヨガアライアンス(ヨガ指導資格)を取得し、ヨガインストラクターとしての活動をスタート。2020年には、女性向けのウェルネスブランド「HEREIAM(ヘレイアム)」を立ち上げ、ファッションディレクターとしても注目を集めている。
Instagram : @wakanozawa