PELLICOPELLICOPELLICO

Interview
Donna per PELLICO

14

INTERVIEW 一ツ山佳子さん

INTERVIEW 一ツ山佳子さん

ストリート感覚を持ち合わせたモードなスタイリングで、世代やジャンルを超えて支持されている一ツ山佳子さん。唯一無二のスタイルを確立した彼女が選んだのは、スウェードとパイソンのコンビが新鮮なLUNETTAと、上品さのなかに個性が光るパイソンブーツ。ブランド新時代の幕開けにふさわしく、シャープな女性らしさを体現してくれた一ツ山さんの、変わらない軸と新たな一歩。

モード感が漂う、ベージュにパイソンが今の気分

モード感が漂う、ベージュにパイソンが今の気分

ファッション写真の世界に憧れてスタイリストを目指したという一ツ山さんにとって、時代の空気が詰まった写真は大切なインスピレーションソース。さまざまなメディアでファッションビジュアルを制作している今でもそれは変わらない。目を輝かせながら好きな写真に見入るその表情は、好奇心に溢れていた。

「ストリートのテイストが昔から好きなんです。だから全身エッジィとかモードというよりは、少し抜け感のあるリアルなスタイルが私らしいのかなと」

ハイエンドとストリートのMIXスタイルは、一ツ山さんの真骨頂。そんな彼女に今季のLUNETTAから、パイソンを配したデザインを選んだ理由を尋ねてみた。

「もともとアニマル柄が好きなこともあるのですが、ベージュとパイソンのコンビネーションはすごく今の気分。ボリュームのあるスクエア型のヒールが見た目に可愛く、実際に足を入れてみたら安定感もしっかりあって。デイリーでもパーティでも履ける靴が私のスタンダードなので、ヒールが高すぎず、洗練されたデザインの1足は素直に嬉しいですね」

アースカラーを重ねた奥行きのある着こなしは、大人の女性だけが内包する意思と優しさを感じさせる。彼女の魅力をさらに引き出すかのようにLUNETTAのパンプスが足元で輝き、歳を重ねても色褪せない美しさが、そこにはある。

「これまでトレンドを追いかけたこともあったし、ロカビリー、パンク、DCブランド…いろいろな格好をしました。そこにずっと寄り添っていたのが、音楽だったり映画だったりで。服が好きというよりは、スタイリングをしたりその世界観を表現することに今も夢中なんです」

服の背景には、いつだって「カルチャー」があった

服の背景には、いつだって「カルチャー」があった

一ツ山さんがトップスタイリストとして第一線を走り続けられるのは、服の背景にあるカルチャーを熟知し、好きなものや大切にしていることがクリアだから。また、決して守りに入らずに、常に新しい何かにアンテナを張り続けている。

「私のワードローブは80%がパンツで、その中でも80%がハイウエスト。トップスをインして、ウエストをキュッとマークするのが好きで、トレンドに関係なくしている定番スタイルです」好きなことを極めてきた一ツ山さんの着こなしは、潔く堂々としていてかっこいい。そして、自分が目指すべき自分でいるための確固たるMYルールを持ち合わせ、芯がブレない。

「今は思いきりストリートの格好はしないけれど、90年代のカルチャーが私の“軸”になっていることは確か。興味があると気づかないうちに追いかけているし、好きだから情報も入ってきやすいんです。自分がカルチャーを通して憧れたスタイルに根付いていくことが、私のファッションに対するこだわりなのだと思います」

後編は10月2日(水)公開
新木型APEMAのパイソンブーツを一ツ山さんのセルフスタイリングでよりモードに昇華。ぜひお楽しみに。

一ツ山佳子/Keiko Hitotsuyama

数々の女性誌で、モードからストリートまで幅広いスタイリングを提案するスタイリスト。広告やCMでも手腕を発揮し、トップアーティストのスタイリングや衣装製作も手がける。2014年、ファションコンサルティング&プロダクションカンパニー「SLITS Inc.」を設立。スタイリストの枠にとどまらず、ブランドのディレクションや商品開発など、活動の場を広げている。 Instagram : @keikohitotsuyama

  • share this article

Shop this Story’s Looks

BACK NUMBER