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Interview
Donna per PELLICO

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世界で活躍する日本人バレリーナの中でも、唯一無二な存在感を放つ飯島望未さん。バレエで培ったしなやかな身体や女性らしさ、芯のある佇まいは女性の憧れ。そんな飯島さんが履いているのは、ANELLIのパンプスとPONYのスリッパ。いまの自分を見つめ、さらなる飛躍を目指す飯島さんが語る、未来への想い。

Nozomi Iijima飯島望未さん

  • 新しい私のスタイルに、ぴったりと寄り添う靴

    「バレエは、天職です」
    そう言って、飯島さんはちょっと照れくさそうに笑います。

    6歳からバレエを始め、15歳で単身渡米。世界を舞台に活躍するバレエの実力はもちろん、SNSで発信するおしゃれな私服が話題で、ファッショニスタとしても人気を集めています。

    「基本的には、モードなスタイルが多いです。カシス色の ANELLIは、自分のモードなスタイルに合わせたらかわいいと思いました。ウェス・アンダーソンの映画が好きなのですが、このカシス色のANELLIが、色鮮やかでビンテージテイスト漂うウェスの世界観と重なって見えました」

  • 色の好みはもちろん、足を酷使するバレリーナにとって履き心地のよさは靴選びの重要ポイント。ANELLIのパンプスは、長時間履いても疲れないと飯島さんもお気に入りの様子。

    「ヒールが高くても足に程よくフィットして歩きやすいですね。パンツにもスカートにも合うデザインなので、活用頻度も高そう。実は、今日ANELLIと合わせたデニムは私にとってのチャレンジアイテム。デニムって、ほとんど履いたことがないんです。そんな新しい私のスタイルにも、ペリーコの靴はぴったり寄り添ってくれると感じました」

  • 芯の強さの真ん中にある“バレエ愛”

    生まれもった才能と、たゆまぬ努力によって高い技術を保つ飯島さん。表現者として、これまで大切に守ってきたことは?

    「クラシックバレエって、どこか別世界のように感じますが、見ている人に共感して欲しいから、決まった動きの中にもナチュラルな流れを意識して表現するようにしています。バレエをもっと身近に感じてほしいという気持ちが強くあります」

    SNSに私服をアップしているのも、ファッションという身近な入り口からバレエの世界に関心をもってもらいたいから。ピュアな雰囲気を纏いながらも迷いなく話す姿に、芯の強さを感じさせます。

    「最近は自己コントロールできるようになりましたが、もともとはものすごくネガティブ思考だったんです。自分のスタイルと違う作品を踊るときは自信もないし、逃げ出したいと思うほど不安でいっぱいになります。そのたび“大丈夫、大丈夫”と何度も自分に言い聞かせて。人一倍練習してきたこと、誰よりもバレエを愛していること、自分がバレエとともに歩んできた道を信じるほかないんです。だから意識して“私ならできる”という自信をもつようにしています。根拠のない自信なんですけどね(笑)」

  • バレエに選ばれた足に、あえてのフラット

    程よく筋肉がついた細くきれいな飯島さんの足には、どんなデザインの靴も美しく映えます。トレンドのスリッパも然り。

    「デニム同様に、スリッパも私のチャレンジアイテム。今日はワイドパンツに合わせてみましたが、いろいろなコーディネートに取り入れられそうだなと、新しい発見がありました。ヘアカーフは好きな素材です」

    飽くなきチャレンジ精神で活躍の場を広げる飯島さん。7月よりヒューストン・バレエ団へ移籍し、再びアメリカでの生活をスタートさせています。

    「これからは自分の感性を磨けるような作品を踊っていきたいと考えています。もちろんパフォーマーとして日々練習はしますが、まずは自分が舞台の上で楽しんで踊りたい。本来人を惹きつけるのは完璧なテクニックではなく、自分らしい感情表現だと思うから」

    個性は芯のある女性をつくるひとつの要素。芯の強さやブレない心の軸をもつには、常にインディペンデントでいることも必要と飯島さんは語ります。

    「まわりの力があって、いまの自分がいるので感謝はしていますが、必要以上の期待はしません。自分を前進させられるのは、自分しかいないと思っています」

  • 行動力が、やがて佇まいの美しさを生む

    今年25歳になる飯島さんに、理想とする女性像を伺ってみました。

    「自分がやりたいことやすべきことをわかっていて、それを形にしている人は素敵です。いまは何でもアリな時代で、言った者勝ちみたいなところがあるけれど、そうではなくて、しっかりとしたビジョンをもって行動している人に憧れます」

    そこで気になるのが、飯島さんの今後のビジョン。さらなる活躍が期待されますが、どこを目指して走り続けているのでしょうか。

    「私は自分が踊ることにさほど執着はありません。ただただバレエが好きで、自分が生まれ育った日本のバレエをもっと盛り上げたい。そのためには、海外でもっとキャリアを積まなければなりません。私が海外で人脈を広げ、多くの人たちと信頼関係を築くことで、将来日本に素晴らしい作品を持って来られるようになるのではと考えています」

    その夢への第一歩として、飯島さん自身が主催するバレエ・ガラ(特別公演)を企画しているそう。

    「バレエを近距離で見ることって、そうそうないですよね。バレエダンサーの身体や動きを間近で見ることができたらおもしろいだろうと思って、舞台と観客の距離が近いホールを探したり、人を集めたりしているところです。観る距離もそうですが、一般の人とバレエの距離も近づいてくれたら嬉しく思います」

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