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Interview
Donna per PELLICO

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Interview ヨシダナギさん

Interview ヨシダナギさん

凛とした眼差し、前向きな力強さ、アフリカの大地を思わせる穏やかな人柄。世界中の少数民族を撮り続け、作品だけでなく奔放な生き方までもが評価されている写真家のヨシダナギさん。彼女が履いているのは、ANELLIのストラップサンダルと新木型SILVERのサンダル。確固たる自分軸をもつヨシダさんが感じる“真の女性らしさ”とは。

信念と意思がシンクロする新たなスタイル

「ペリーコの靴は、普段私が履いている靴よりずっとエレガント。なのに、いつもの自分の服に寄り添ってきてくれて驚きました」

ANELLIのサンダルに革新的デザイナーが手がけるプリーツワンピースを合わせたヨシダさん。絶対的な信念をもつ服と“意思あるベーシック”を象徴する ANELLIが見事なまでにシンクロする。

「日本にいるときは、シーズン問わずブロックヒールのミドルブーツを履いています。ANELLIの円柱チャンキーヒールも安定感があり、踵に重心を置きやすく歩きやすかったです」

信念と意思がシンクロする新たなスタイル

こだわりのある靴を好むヨシダさんにとって、ANELLIのデザインはどう感じたのだろうか。

「エレガントな中にもトラディショナルな印象のあるスクエアトゥが好み。シャープなポインテッドトゥだと私にはフェミニンすぎて……。細めのすっきりとしたスクエアトゥは、ほんのり女性らしさを残しつつ洗練されたデザインが素敵だと思いました。8cmヒールも、余裕があるように見せたい私にとってベストな高さです(笑)」

シックな輝きを放つブラックのスウェードも、黒い服をいつも身に纏うヨシダさんにしっくり馴染む。

「インタビューなどでもよく聞かれるのですが、黒い服にポリシーとかはなくて、ただ単純に着ていて心地いいから着ています。私自身、白い肌の人より黒い肌の人のほうが好きだし、儚げで美しい女性よりエネルギッシュな強い女性のほうに惹かれます。そういう意味でも、白い服が似合うフェミニンな女性も素敵ですが、私は黒い服が似合うクールな女性でありたいと思っています」

特別な人たちの特別な人になりたい

特別な人たちの特別な人になりたい

少数民族と同じ格好になって写真を撮るスタイルで注目を集めたヨシダさん。その独自のアプローチはどのようにして生まれたのだろうか。

「テレビで初めてマサイ族を見た5歳のときから、何となく思っていました。あの人たちと仲良くなるには、同じ格好をすればいいだろうと。アフリカ人にとって、肌の白い人はひとくくりに白人であり、顔すら覚えてもらえません。そんななかで、私はずっと特別な人たちの特別な人になりたかった。裸になったことで、彼らにとっての特別な白人になれたと実感しています」

自由奔放な生き方ができるのは、相手を真摯に想う気持ちと、まわりの人に流されない芯の強さがあるから。

「昔は人の目を気にして生きていました。アフリカ人が好きだということ自体も、コンプレックスではないですが、そんなに変わっていることなのかなと気にしてしまうところもあって。でも、アフリカ人に「今あなたが楽しければそれでいい」と言われて、すごく生きやすくなりました。自分は自分でいいと考えられるようになり、余計な不安や重荷がすっとなくなりました」

今までどおり自分らしく、気負いせず

今までどおり自分らしく、気負いせず

今後の展望を尋ねると、「今までどおり自分らしく、気負いせず」という答えが返ってきたヨシダさん。ペリーコの新木型SILVERのサンダルは、そんな彼女にぴったりの一足。

「クロスしたデザインが好きで、同じようなサンダルをすでに持っているのですが、甲高なせいか、履いていると足が痛くなってしまって……。でも、ペリーコのサンダルは柔らかなスウェード素材とやや広めのワイズで、履いた瞬間に甲にすっと馴染む感じがしました。さっと気負いなく履ける、ストラップレスなデザインも好みです」

“真の女性らしさ”は、寛容さにあり

“真の女性らしさ”は、寛容さにあり

「アフリカの女性、とくに母親である人はとても愛情深いし、心の器が大きい。私の母もアフリカ人気質なところがあり、何があっても『どうってことないよ』と笑って流してくれます。私が憧れる強い女性像はすべてを受け入れられる寛容さがある人で、それこそが真の女性らしさだと思います」

そう話すヨシダさんからは凛とした力強さが伝わってくる。ロングワンピースの裾から見え隠れするオレンジスウェードが、燃えるように輝くアフリカの夕焼けのように美しい。

「アフリカを旅したことで、諦める大切さを学びました。自分にできないことは諦めて、誰かが助けてくれるのを能動的に待つことも1つの手段ではないかと。諦めが身についたら、ネガティブな感情や高望みもなくなって、性格も楽観的でおおらかになりました。あまり先のことを考えなくなったので、目標を立てるという概念もなくなりましたね。現状維持じゃないですけれど、常にフラットな状態が続けばいい。嘘だと思われるくらい仕事以外何もしないですし、何も考えていません。その何もないなかで楽しみを見つけられるようになったら、アフリカ人のようにより人生を楽しめるのだと思います」

ヨシダ ナギ/Nagi Yoshida

アフリカ人への強烈な憧れを幼少期から抱き、独学で写真を学び、2009年より単身アフリカへ。憧れの彼らの写真を撮り始める。現在は写真家としてアフリカや途上国の秘境や僻地で写真を撮りながら、「アフリカの美しさ」や「アフリカの面白さ」を伝えるべく、講演会やコラム寄稿などの活動を積極的に行う。作品集に『SURI COLLECTION』(いろは出版)、『HEROES』(ライツ社)がある。

Instagram : @nagiyoshida

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